緑内障に対するレーザー治療法 SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)
監修:福井県済生会病院 眼科 新田耕治先生
SLTは、合併症の少ない治療です。関心をお持ちの患者様は、ぜひご相談ください。
SLTとはどんな治療ですか?
SLTとは、選択的レーザー線維柱帯形成術(Selective Laser Trabeculoplasty)のことで、眼圧を低下させる効果の高いレーザー治療法です。このレーザーは低エネルギーの短パルスを房水の流出経路である線維柱帯に照射します。
この処置により体内の自然治癒反応が引き起こされ房水の排出機能が改善し、眼圧を下げます。
非常に低出力であるため、眼内構造に損傷を及ぼすことはありません。
第一選択治療としてSLTを選んだ場合のメリットは?
1回のレーザー治療で2〜3年間効果が持続しますので、点眼治療のような紛らわしさはありません。
また、2〜3回繰り返し治療が可能なため、しばらくの間点眼なしで管理できる可能性があります。
ただし効果に個人差がありますので、レーザー治療後に十分な眼圧低下効果が認められなければ点眼治療など別の治療を追加する必要があります。
レーザー治療のSLTについて Q&A
Q
Q. SLTに痛みは伴いますか?
A
いいえ。痛みはありません。(個人差あり)
Q
SLTの治療時間はどのくらいですか?
A
患者様の症状や治療範囲によって異なりますが、通常5〜10分程度で終了します。
Q
SLTでは入院が必要ですか?
A
通院で行いますので入院は不要です。
Q
SLTで効果がなかったらどうすればよいですか?
A
その場合、点眼を更に追加したり、手順を考慮します。